醤油の知識
職人醤油ヒストリー(1)大学~キーエンス時代
「職人醤油」がオープンしたのは2008年5月。「どうして醤油だったのですか?」というご質問をいただくことがあります。代表の高橋万太郎がどのように醤油と出会って、どのような職人たちとのやりとりがあって、今の形になってきたのか・・・ご紹介したいと思います。
大学~キーエンス時代
群馬県前橋市で高校までの時間を過ごし、立命館大学を経て入社したのは精密機器のメーカーでした。学生時代にとびぬけて異彩を放っていて、最も尊敬していた先輩が内定していたのが株式会社キーエンスという会社でした。当時としては名前も知らない会社でしたが、調べてみると営業利益率がとても高くて、売上高2000億円に対して営業利益率50%を超えていることに、この会社はなんだ?!という思いは強くなっていきました。
そして、キーエンスの営業マンとして社会人生活をスタートさせました。担当したのはデジタルマイクロスコープという顕微鏡。大手電気メーカーを主に担当し、2003年当時に開発段階にあった液晶やプラズマテレビ、ブルーレイディスクなどの研究開発の現場で、ミクロの世界に没頭する日々でした。同じものづくりという分野でも、今とは真逆の環境だったと思います。
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最初に配属されたのがトップ営業マンの率いるチームで、これが本当に幸運でした。一つのテリトリーを与えられ、自由奔放にさせてもらいつつも、雲行きが怪しくなるとさっと登場して綺麗に商談をまとめてくれる。そんな理想の営業マンの隣の席で社会人の基礎を叩きこんでいただきました。お客さんと営業マンは対等な関係であるべきという教えや、うまくいっている時ほど振り返りをしなくてはいけないなど、今でも大切にしていることです。
入社当時はベンチャーブームでもあり、将来は独立をしたいという友人も多かったですが、私もそんな一人だったと思います。ただ、いきなり独立する度胸も具体的に何がしたいということもない状態でした。そんな時に、社会人の先輩から「石の上にも三年っていうけど、なかなかの真理だと思うよ」という話を伺い、どんなに辛いことがあっても、絶対に3年間は辞めないと決めていました。裏を返すと、3年後に何かが変わるような気がしていたのですが、全くもって甘い考えでした・・・
醤油の知識ランキング
醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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濃厚なうま味とコク
再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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