醤油の知識
刺身におすすめの醤油ランキング
醤油の分類はワインに似ています
白ワインと赤ワインとで相性のよい素材があるように、醤油の特徴に応じて使うと刺身をよりおいしく楽しむことができると思います。大きく以下のようなグループに分けることができると思います。
1:白身を楽しむ素材を引き立てる醤油
2:赤身を楽しむ濃厚な醤油
3:万能に使える濃口醤油
4:九州などの甘口醤油
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蔵元仕込みの醤油を100mlの小瓶で販売する「職人醤油」を運営。これまでに訪問した醤油蔵は400以上。
醤油の種類の特徴によって醤油を選ぶ
左側は色が淡くて素材を活かす醤油で、右側は熟成期間が長くうま味の強い醤油です。白醤油や淡口醤油は塩味が強めなので「夏場にスイカに塩をかけると甘くなる」ように、素材そのものの魅力を引き立ててくれます。白身系の刺身におすすめです。
右側の再仕込醤油や溜醤油はソースをかけて食べたいような素材との相性がよく、脂の多い魚や赤身系の刺身におすすめです。中央にある濃口醤油は万能タイプなのでどんな刺身との相性もよいです。
1:白身を楽しむ素材を引き立てる醤油
繊細な白身の刺身に濃い醤油をかけると、その醤油の味わいになりがちです。塩やレモン、オリーブオイルをかけて食したいような素材には白醤油と淡口醤油がおすすめ。新鮮なホタテなどには白醤油が相性がよく、白身全般には淡口醤油から使いはじめると馴染みやすいと思います。
塩分控えめの特製うすくちかけ醤油
しっかり味を活かしたかけ醤油にも
有機JAS認定の白醤油
2:赤身を楽しむ濃厚な醤油
マグロなど赤身の刺身には濃厚な醤油を合わせていくのが好評です。万能タイプの濃口醤油の2倍の原材料と2倍の時間をかけてうま味を凝縮させた再仕込醤油と、大豆を主原料に仕込み水を少なくして3年以上の長期熟成を経た溜醤油などはよい相性です。
濃いだけでなく美しさも感じる溜
三年間醸造した豆味噌を搾った溜
発酵の奥深さを実感できる醤油
3:万能に使える濃口醤油
流通量が断トツでトップなのが濃口醤油。万能タイプのどの刺身との相性がよいです。うま味と香りのバランスがよいので、特に香りに注目して食してください。醸造蔵による個性も感じていただけるはずです。注意点は鮮度で、開栓して1か月以上経った醤油はかなり酸化している可能性が高いです。せっかくの新鮮な魚には新鮮な醤油で。
奥出雲の清涼な湧き水で仕込む
入門編におすすめの万能タイプ
4:九州などの甘口醤油
九州は独特な醤油の文化圏で甘い醤油が好まれます。九州で育った方には当たり前の存在だと思いますし、初めて食す方は驚いてしまうかもしれないほどの甘さの醤油もあります。九州の中でも南の地域、鹿児島は特に甘さが強く、はまる方はとことんはまると思います。
鹿児島の中でも甘みととろみはNo.1
煮物にも使える鹿児島の甘口の定番
初めての方にすすめたい甘口醤油
醤油の知識ランキング
醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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濃厚なうま味とコク
再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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