醤油の知識
利き醤油セミナーin渋谷ヒカリエ2024
若手の蔵人と行った醤油セミナー
2024年7月、渋谷ヒカリエで開催した木桶サミット、トークセッションが4回あって、それぞれに利き醤油セミナーがセットになっていました。トークセッションは登壇者もテーマも異なるので、だったら、利き醤油セミナーにも変化を作りたい!と考えた末に、若手の蔵人に協力してもらいました。
参加者30名に6つのグループに分かれていただき、各テーブルにも蔵人に座ってもらいました。そして、進行を蔵人に任せる形で以下のスケジュールで進めました。
05分 グループ毎に自己紹介
10分 グループ毎に5本の醤油の味比べ
10分 全体で共有
10分 グループ毎に自由に味比べ
25分 全体で共有
グループ作業と全体共有の時間を交互に
味比べの醤油は14本以上用意。グループ毎に自己紹介をしてもらい、最初に味比べをする5本の醤油を決める話し合いをしてもらったのですが、これがなかなか決まらない!蔵人がそれぞれを説明しはじめると、参加者から質問が飛び始めます。それに回答するとさらに質問が積みあがってきて、たくさんの個性の中からどの5本を選ぶかで大激論。会場全体が徐々に熱を帯びてきました。
そんな様子をステージの上から眺めていると、なにより若手の蔵人たちが頼もしいのです。ここ数年、木桶に関わる醤油メーカーで集まる機会が増えました。小豆島のヤマロク醤油での木桶づくりや、海外向けの展示会への合同出展、阪神百貨店での催事など、商品を紹介する場面も多いこともあるのですが自社以外の商品説明も上手。
これって大きなポイントだと感じていて、従来であれば競争相手になる関係なのに自社以外の商品をしっかり魅力的に伝えることができる。すると、チームワークも洗練されてきて、なにより参加者の方が好意的に耳を傾けてくださる感じがしています。
そして、グループ作業の合間に全体で情報共有タイム。各グループで解決しにくかった疑問や、盛り上がった話題などを共有。それらの発表や回答も蔵人にマイクを渡しました。すると、いきなり話を振られても上手に話をするし、笑いもとる。醤油業界、ますます若手たちが活躍しそうです。この仕組みがとてもよかったので、来年もさらにバージョンアップさせて開催できたらいいなと思っています。
醤油の知識ランキング
醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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濃厚なうま味とコク
再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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