醤油の知識

伊勢蔵の白醤油の搾り粕

小麦が主原料の白醤油

先日、三重県四日市市の伊勢蔵に伺った時、ちょうど白醤油の搾りをしていました。小麦が主原料の白醤油、搾り粕も淡い色でした。一般的な濃口醤油などの搾り粕は、色が濃くて形状もペラペラ。実物を見たこのある方は違いを感じていただけると思います。

小麦や大豆がしっかりと確認できる。そして、甘みがある。

白醤油は熟成期間も短め。攪拌もほとんどしないため、原材料の小麦や大豆の形状もしっかり確認することができます。上の写真の黒い丸状のものが大豆、それ以外が小麦です。

搾る時の圧力も控えめです。完全に搾り切ると雑味も混じってしまうため、おいしいところだけをやさしく抽出している印象。だからこの搾り粕、食べるとほのかに甘みがあります。搾り粕の食べ比べをすると、個人的には白醤油が一番おいしいと思っています。

伊勢蔵の式井一博さん。伊勢蔵の白醤油は春仕込みと秋仕込みがあって、季節に応じて微妙に仕込みに変化を付けているそうです。

どこかの蔵見学をした時に搾り粕があれば、「食べてみていいですか?」と聞いてみてください。ほとんどの場合、「どうぞ!」となりますから。