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050|2年目の仕込みが近づいてきた

少し前までは毎日汗だくだったのですが、近頃Tシャツでは寒くなってきました。今年も11月から醤油の仕込みを始める予定です。仕込みに向けて、色々と準備しているのですが、先日は木桶の下に置くブロックに、セメントを流しこんでペンキを塗りました。 



1本の桶に10個(5ヶ所×2段)のブロック使います。
セメントを入れるのは、強度を上げるため。
そしてペンキを塗ったのは、醤油が染みてカビが生えるのを防ぐため。 

昨年はペンキを塗らずそのまま使ったのですが、
桶から染み出る醤油がブロックに浸透し、カビや産膜酵母が発生。
それによって不快な臭いが発生していたので、
その予防策として塗ってみました。(たぶん効果があると思うのですが‥) 



そして、JA糸島から23年度産の小麦(チクゴイズミ)が入荷しました。
秋に仕込む桶1本分 600kg。 



これを、炒るのが時間かかるんですよね~。
昨年は週1回の出麹で、4週かけて桶1本を仕込みましたが、
今年は一般的に行われている週2回の出麹に挑戦したいので、
尚更小麦の処理を急がなければいけません。空いた時間で徐々に炒っていこうと思います。 



しかし、昨年仕込んだ醤油の結果の出ないまま、2年目の仕込みが来るという‥
来年の今頃もまだ絞ってないし‥
醤油造りは本当に時間がかかります。 

城 慶典 (ミツル醤油醸造元)

1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。

ミツル醤油醸造元