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076|そろそろ仕込みの時期ですが…

今年は10月に入っても暑い日が続いていましたが、
ここにきてようやく秋らしい気候になってきました。

さて、本来ならうちもそろそろ醤油の仕込みをして良い時期なのですが、
現状では仕込む桶が空いてません。笑

うちには6本の桶があり、毎年2本づつ仕込んできました。
そして、初年度に仕込んだ2本を2月から搾り始めていますが、
まだ諸味が入っているのです。

写真は1号桶、汲み出すときは2号桶と半量づつブレンドして圧搾します。
両桶とも残りは3分の1くらいでしょうか。




予測はしていた事ですが、造ることも大変ですが売り先を開拓して販売することも大変です。ただ、この醤油を通して沢山の方との出会いがあり、応援してくださる方がいて、結果は思うように出せていませんが、全体的にはとてもいい流れを感じています。

なので、これから2年・3年と年を重ねることで、
いずれいいサイクルで回転していけるはずだと思っています。


ただ、残っているからと言って今年の仕込みをしないというわけではありません。年内には搾りきるか、樹脂タンクに移すなどしての年明けには例年通り2本仕込む予定です。また少量ですが、今季は「再仕込醤油」にも挑戦しようと思っています。

年内は色々な計画をたてながら、年明けからの仕込みに備えます。

城 慶典 (ミツル醤油醸造元)

1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。

ミツル醤油醸造元