醤油の知識
049|夏が過ぎて
8月上旬くらいまで旺盛に発酵していた諸味ですが、
それ以降は落ち着いて撹拌の頻度もだいぶ少なくなりました。
12月に仕込んだ諸味(1号桶)の撹拌動画。
発酵が旺盛な時期は固形物と液体部分がしっかり分離していましたが、
今は分離はほとんどなく、まさに落ち着いた様子です。
今後は月1ペースで撹拌していく予定です。
8月からは写真のようにビニールで覆っています。発酵によって生じたアルコールの飛散を防ぐのと、産膜酵母の抑制に思った以上の効果を発揮しています。 ビニールを被せて以降、諸味の表面も桶肌もまったく産膜が皮膜しません。 諸味が落ち着いて、次は秋の仕込みへ向けて準備しなければ。
1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。
ミツル醤油醸造元
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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