醤油の知識
醤油の日の集い 2018年
2018年の醤油の日の集い
毎年、10月1日の醤油の日に開催をされている「醤油の日の集い」が、ロイヤルパークホテル(東京)において行われました。全国醤油品評会の表彰式や、民族学者の神崎宣武さんの講演、懇親パーティーと盛りだくさんな内容でした。
醤油がずらり
ずらっと広がる醤油のディスプレイに圧倒されていると、醤油手帖の作者である杉村さんが「これ、もらえないかなぁ・・・」と一言。また新たな企てを考えているようです!
食料産業局長賞 7点
鎌田醤油株式会社(宮城県)/キッコートキワ・常磐印
かねなか醤油店(滋賀県)/天
杉野味噌醤油株式会社(富山県)/キッコースギ カンロしょうゆ
株式会社東松島長寿味噌(宮城県)/長寿醤油
株式会社丸十大屋(山形県)/べつじょう
中川醸造株式会社(愛知県)/超特撰
マルヨシ醤油株式会社(福岡県)/甘露
農林水産大臣賞 4点
先日、取材に伺った蔵元の方たちだったので、うれしさも倍増。おめでとうございます!
株式会社庄司久仁蔵商店(山形県)/山形マルヤマ・鳥海印
マルヰ醤油株式会社(長野県)/本醸造醤油
下津醤油株式会社(三重県)/特級 利兵衛
ヤマシン醸造株式会社(愛知県)/ヤマシン
平成 30年度 醤油文化賞に服部 幸應 氏
(学)服部学園 服部栄養専門学校 理事長・校長である服部 幸應 氏が受賞されました。受賞挨拶で、「世界の和食の料理店約12万軒の9割の料理に醤油が使われている。世界が和食に興味を持っている。寿司の醤油は当然ながら、すき焼きやかぶと煮など醤油+砂糖の組み合わせがどれほどおいしいか。まだまだ伸びていく余地がある」と話をされていました。
第2部の記念講演は神崎宣武氏
民族学者の神崎宣武さんの講演。個人的にもとても勉強になりました。江戸時代に発展したという醤油などの醸造業。江戸の中でも元禄以降の200年が特に安定した時期で、侍がほとんど刀を抜いていないといいます。
ただ、その前の100年は大変な時代で各藩の大名は参勤交代を命じられ、幕府は街道や宿場町の投資。税負担も大きく、とにかく大変な時代。それを経て元禄以降の200年。安定して税負担も軽くなる。すると農閑期に醸造をするようになって・・・。という背景だったそうです。
醤油の知識ランキング
醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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濃厚なうま味とコク
再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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