醤油の知識
蔵の中の様子
醤油蔵の中はその蔵の個性がでるところでもあります。天然醸造の造りをしている蔵と、温度の管理を行っている蔵とで違いはあるのですが、昔ながらの天然醸造で木桶で仕込んでいる蔵の場合は、基本的には内部は薄く暗くて、夏は暑くて冬は寒いというそのままの環境。香りも独特のものがあります。仕込みの時期には大豆を蒸したり小麦を炒ったりする香り、熟成期には醤油諸味独特の香り。初めての方は驚かれるかもしれません!
左写真の桶の中に入っている諸味(もろみ)に対する各蔵の接し方や管理の仕方に、その蔵の考え方が反映されるような気がしています。余計な微生物が入らないように立ち入り禁止とする蔵がある一方で、微生物は人の気配を感じるもの、人が近くに来て笑っていると菌たちも元気になるから見学ご自由に!というところもあります。その諸味は攪拌といって定期的にかき混ぜるのですが、その周期や仕方、または諸味の周囲の環境(天井や柱、桶の周り)をどのように保つかも各蔵の考え方に由来します。
そして、仕込み→熟成→搾り→ビン詰めの大まかな工程がどのように配置されているかも見所です。長い歴史の中で蔵の増築増築を繰り返している場合には、効率的とはほど遠い配置になっている場合もしばしば・・・「非効率でしょ?!」と蔵人は笑うはずです。
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醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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濃厚なうま味とコク
再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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