醤油の知識
鳥山海苔店(4)おにぎりと海苔
「この前、ちょっと衝撃的なことがあったんです。」
「子供の部活動のお弁当なんですけどね、うちは海苔屋なのでお弁当のおにぎりは自宅で作るのが当然なんですけど、周囲の子供たちはコンビニのおにぎりなんですよね。」
「確かにこれでは、家庭で海苔を使う機会は減っていくよなぁって実感したんです。でも、母親のおにぎりっていいと思うんですよね。それで、海苔が美味しければ間違いなくおいしくなると思うんですけどねぇ・・・」
そんな話を聞いて、ちょっとピンときてしまったんです。
「鳥山さん、おにぎりにお薦めの海苔を選んでくれませんか?
それでもって、小さなパックに入れてくれたら嬉しいんですけど・・・」
少し驚きつつも、
「それ、面白そうですね!それだったら、これがいいと思いますよ!」
と、お薦めしてくれたのがこの海苔です。
「先ほどの等級でいうとD1というランクです。
Dは小穴という意味で歯切れがよい1等級の海苔ってわけです。」
「これがおにぎりにお薦めの理由ってあるんですか?」
「色ツヤがよくて純粋に美味しい海苔なんです。
ぜひ、おにぎりに巻く前に一枚そのままで食べていただきたいんです。
口の中に甘さが広がるはずです。海苔ってこんなに美味しかったのかって!」
「ついでにお薦めの食べ方紹介していいですか?」
「えぇ、もちろん!」
「最近はパリパリの海苔が好まれているような気がするんです。ただ、元祖のおにぎりは朝つくって時間が経ってしっとりしたものだったはずです。アルミホイルで包んでいただいて海苔がしっとりご飯に付いた状態で召し上がっていただきたいんですよ。」
「サランラップではなくて、アルミホイルなんですか?」
「そう、アルミホイルじゃないとダメなんです。ここ重要なポイントですよ!(笑)」
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醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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濃厚なうま味とコク
再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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