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桶の箍の中に入っている芯(しん)の役割

桶を取り囲む箍(たが)

桶は板を箍で締めている構造ですが、この箍の中には芯とよばれるものが入っています。もちろん、外からは見えないのですが、結構重要な役回りをしています。

箍を作るときの余った竹や端材を利用して縄でぐるぐる巻きにしたもので、直径2センチ~4センチ程度の一本の棒状。竹の量や縄を巻く量を変えることで太さも様々です。

箍の綺麗なシルエットを保つ

箍はとても強い力でぎゅーっと締められているため、箍の中が空洞だとぺちゃんこにつぶれてしまいます。ぷくっとした箍のきれいなシルエットを保つために芯が欠かせないのです。

写真の芯は竹製ですが、さらに大きな箍には木材が入っていることも。

箍の密着度を高める

箍は桶の大きさにあわせて編むので大きさは様々です。5メートルほどの円周で寸法が1センチ違うだけでゆるかったりきつかったり。そこで芯の太さで微調整することで、ちょうどのサイズに微調整することができます。

芯をつくる作業が名物企画に

木桶職人復活プロジェクトでは「まきまき」と呼んでいるこの作業。一列に並んで竹を持って回していきます。縄が巻かれる速度は、一回しで数センチ。5メートルを巻くには何度も何度も巻く必要があり、大抵の人は腕がぱんぱんになって握力がなくなってしまうはずです。

盛り上がる作業

みんなで掛け声をかけながら進めます。「あー!腕が痛いー!」「半分まできたよー!」「あと50センチ!」という声が飛び交い、そして、最後まで巻き終わると自然と拍手が沸き起こる。名物企画になっています。