醤油の知識
職人醤油ヒストリー(5)醤油蔵への突撃訪問と100ml
醤油蔵への突撃訪問と100ml
だいぶ醤油に詳しくなったはずだと自信満々になりつつ、都内の百貨店の醤油売り場を訪れて衝撃を受けます。壁一面並ぶ醤油から、どの醤油を買うべきか全く分かりませんでした。見栄えのいいラベルとか価格の高いものがよさそうだという程度の判断しかできなかったのです。ある程度勉強したはずの自分がこんな状態なのだから、多くの人は絶対に選べていないと感じました。
では、自分ならどうしたいかを考えてみると、少しの量でいいから試食をしてみたいけど、1リットルの醤油を数本買うのはハードルが高すぎるわけです。では、小さいサイズにしよう・・・これが 100ml醤油のスタートでした。
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先日訪問させていただいた30軒の中で、魅力を感じた蔵に100mlのビンを持って再度訪問をし、これに詰めてほしいと伝えました。それまで一升瓶などが主流だった感覚からすると、1リットルにしたときも小さくしたと感じたそうです。まして、さらに小さい100mlとなると、さすがに小さすぎやしないか・・・「ところでどこで売るんだ?」「それが、まったく決まっていないんです」という会話の末に、「仕方ねえなぁ・・・まっ、ものは試しだ。やってやるよ!」と8つの蔵元の醤油100mlが出来上がりました。
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醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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濃厚なうま味とコク
再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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