醤油の知識
タイの展示会での醤油の反応(NIPPON HAKU BANGKOK2025)

はじまりは、2025年の3月。
「職人醤油を扱いたいです」と、メールを送ってきてくれたのはタンタさんというタイ人でした。何通かのメールのやりとりをして、阪神百貨店の木桶イベントにあわせて来日してくれることになりました。
そして、そうこうしているうちに、「NIPPON HAKU BANGKOK2025という展示会に出展しようと思うんだ」ということになり、その準備風景はかなり本格的。これは手伝いに行くべきだと思い、バンコクに向かうことにしました。
バンコク日本博2025
2025年8月29日(金)30日(土)31日(日)
クイーン・シリキット国際展示場












めちゃめちゃ楽しい!と言うミンクさん
タンタさんもすごいのですが、このミンクさんが、これまたすごい!商品名を覚えているなんて当たり前でしょ的な感じで、来場者の反応にあわせて醤油すすめる高度な対応を自然としています。溜醤油を試食された方が、「とても濃いね」的なことを言ったんだと思います。さっと、あっさり系の溜醤油を差し出した対応には衝撃を受けました。
群衆に囲まれて、3組を同時に対応。他のメンバーのやり取りも片耳で聞いていて、「それはこの醤油だよ」と手渡していたりも。文字通り休む暇なく立ち続けているのですが、「めちゃめちゃ楽しいよ!」とミンクさんは言います。




終わらない展示会
展示会は20時終了予定。日本だったら終了のアナウンスがあって、退場を促すのが普通だと思っていたら、こちらではそのような動きはありませんでした。アナウンスもないし、誰も終わらせようとしない。誰も帰ろうしない。ステージイベントは続いていました。
3日間のイベントで残った醤油は50本ほど。ほとんどの醤油が完売となりました。甘い醤油やしっかりした味わいの醤油が人気になるだろうなと思っていたのですが、タンタさんやミンクさんの説明が加わると、どの醤油もまんべんなく興味を持っていただきました。これから、タイに日本の醤油を広めてくれる手ごたえを感じながら展示会を終えました。

おまけ。




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醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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