醤油の知識

ホーム 〉醤油の知識 〉 高橋万太郎の探訪記 〉 吉野杉の魅力を探る⑤:醤油屋が吉野の森に足を踏み入れる意義

吉野杉の魅力を探る⑤:醤油屋が吉野の森に足を踏み入れる意義

醤油屋メンバーで訪問した吉野

今回の吉野見学ツアーは、醤油屋の仲間たちと行ってきました。「吉野に行くけど、ご一緒できる方は?」と投げかけたら、あっという間に20人ほどの規模に。参加者は皆、木桶仕込みの蔵元や、何かしら吉野と関わりのある人たちです。。

初めて訪れる吉野の山、壮大な杉の木々を目の前にして皆の気分は高揚していました。場所を移して製材所である吉野中央木材では、石橋さんから木材についてのレクチャー。赤身と白身の違いや、木桶に適した製材方法について熱心に学び、真剣にメモを取っていました。

吉野杉を知り、伝えることで広がる価値

「ほんと、来てよかった!」と皆が口々に話をしていました。百聞は一見にしかず、これまでも吉野杉について、話には聞いていたはずですし、知識としても持っていたはずです。でも、山の中で太くてまっすぐな杉を目にし、製材所で断面の年輪を見ながら受ける解説は、まったく違う印象を感じました。

日々、木桶醤油の説明をしている蔵元は、新たな解説の視点を手に入れたはずで、自分たちの商品を説明する際に、その価値をより具体的、より魅力的に伝えられるようになったはずです。それって、吉野杉の素晴らしさを間接的に伝えることにもなるわけで、全国のあちこちの蔵元が吉野杉のことを話して、情報が循環していったらいいなぁと、そう感じるほどに魅力の詰まった吉野見学ツアーでした。