醤油の知識
醤油の産地と水運の関係
2本のわだちのような跡
蔵元の敷地内に2本のわだちのような跡があることがあります。なんですか?と質問すると、「この先に川があったんです。そこまで荷物を運ぶための線路の跡なんですよ」という回答が多く、たいていは「だった」という表現なのがおもしろいところです。今では埋め立てられて陸地になっているのですが、その昔には川や海に面した船着き場になっていて、荷下ろしをしていたというのです。
醤油の産地は水運に適した土地
自動車のない時代、ものを運ぶことが重労働ですし大変なことです。特に醤油の場合は原材料である大豆、小麦、塩が大量に必要で、商品となった醤油も液体なので輸送が大変です。輸送によく使われていた四斗樽は約72リットル。これに詰めて人が背負って山を越えるというのは現実的ではないわけです。そのため、船に載せて輸送する水運がポイントに。
醤油の産地と水運との関係は切っても切れない関係になります。大豆や小麦の産地、塩のとれる塩田が近場にあること。そして、醤油が消費される土地。それらを水運を使って行き来できる土地というのが産地として発展してきているのだと思います。
醤油の知識ランキング
醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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濃厚なうま味とコク
再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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