醤油の知識
アミノ酸や甘味料が入っていても本醸造醤油なの?
アミノ酸や甘味料が入っている本醸造醤油はあります。
原材料表示に「アミノ酸」と記載がある本醸造タイプの醤油はあります。
少しややこしいのですが、まず、整理をしたいのは、「アミノ酸液」と「アミノ酸」という名前が似ているけど異なるものが原材料表示に書かれていることがあります。両方ともうま味成分が凝縮されているものなのですが、アミノ酸液は液体で原材料として扱われ、アミノ酸は食品添加物として扱われます。
表示ラベルには原材料から重量順に記載されて、「/」で区切られた後半に食品添加物が続きます。
醤油の製法によって3タイプに分けられます。
醤油の製法によって3つのタイプに分けることができます。流通している醤油の80%以上は本醸造タイプです。原材料が「大豆、小麦、食塩」とシンプルな表示であることが多いです。そして、搾る前の諸味にアミノ酸液を入れているものが混合醸造タイプで、搾った醤油とアミノ酸液を混ぜているものが混合タイプです。
ここでポイントになるのは、アミノ酸液を使用しているかどうか、どのタイミングで入れているかどうかです。アミノ酸液を使っていなければ本醸造タイプになります。そして、甘味料やアミノ酸を加えることも認められています。
アミノ酸液の有無が醤油の良し悪しではないと思っています。
「本醸造」と「混合」の言葉の響きのイメージから、本醸造がよくて、混合がわるいイメージがありそうです。醤油の生産者からも「混合って、混ぜ物をしているみたいで、よい感じではないよね…」という声を聞くこともあります。
ただ、アミノ酸液の使用の有無であったり、さらには添加物の使用の有無で、醤油の良し悪しは判断できないと思っています。特に甘い醤油は地域の醤油で、その土地に長年愛されていて、郷土料理の味わいに欠かせない存在になっていたりもします。また、生産コストを安くするために添加物を使うというのは現代では正しい認識ではないと思います。むしろ添加物を使うことは製造原価を上げることになっています。
それでもアミノ酸液や添加物を使っている醤油には理由があり、その理由を理解することが大切なように感じています。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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