醤油の知識

091|2015年の仕込み

早いものでまた仕込みの時期となり、今回で6年目になります。

今年も、一昨年からお小麦の焙煎をお願いしている業者さんへ行って、
持って帰ってくることから始まります。

小麦は1年目から「チクゴイズミ」という品種を使用していましたが、
今年からタンパク含量の高い「ミナミノカオリ」になりました。
産地は変らず糸島産です。




<生の小麦>



<焙煎した小麦>
相変わらず、自分で炒ってた頃とは比較にならないくらい均等に膨化してます。



毎年、色々と仕込み条件が変っていますが、
今年は種麹・塩は固定で、大豆の処理条件を変えて比較しようと思っています。
あと、仕込みの段階ではありませんが主発酵後、
熟成期間での温度条件の違いでの差を比較・研究していきたいと思っています。

また、うすくちは同じ条件で、
再仕込みは条件をガラッと変えて、仕込む予定です。

3年前に仕込んだ桶を空にして洗浄し、準備万端です。
今年もよりよい醤油を造れるように頑張ります!!

城 慶典 (ミツル醤油醸造元)

1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。

ミツル醤油醸造元