醤油の知識

068|3年目の仕込み

10月15日より、平成24年度の醤油仕込みが始まりました。

年明けに初年度の諸味を搾るという事もあり、
今期は早い時期からの仕込みスタートです。

柿渋もいい感じに塗れました。



今年の仕込みも一年目から変わらず、
糸島産の大豆(フクユタカ)・小麦(チクゴイズミ)を使用しています。

ただ、今年は「塩」が変わりました。
糸島で作られている「またいちの塩」です!
http://www.mataichi.info/#

いつかは… と、思っていましたが、
社長の平川さんの協力もあって、
今年からすべてこの塩で仕込むことになりました。 



昨年まで使っていた「一の塩」はカルシュウムが多く、
水に溶かすと白濁していましたが、「またいちの塩」は、
見ての通り緑茶のような海水が濃縮されたような色です。
なんだか複雑な味がつまってそうです。

双方とも塩化ナトリウムの純度は同じくらいなので、
ミネラル分の組成が違うのでしょう。
ちなみに並塩を溶かすと綺麗な透明になります。

まぁそんな事で、オール糸島産原料になった3年目の仕込み。
気持ち込めて頑張ります!! 

城 慶典 (ミツル醤油醸造元)

1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。

ミツル醤油醸造元