醤油の知識
085|もろみの移動
今年もバタバタ過していると、
いつの間にか秋になって仕込みの時期が近づいてきました。
下の写真は現在仕込んでいる桶ですが、
奥から横並びで、2013、2011、2012、となっています。
次に仕込むのは真ん中の2本なのですが、
これが… 恥ずかしながら、まだまだ諸味が入っている状態で…
なんとも厳しい現実です。(笑)
しかし、そうなるのも想定はしていたので、
移動させる用の樹脂タンクを買っていました。
(って、自慢げに言ってる場合じゃないのですが。)
という事で、諸味の大移動を行いました。
早朝、業者さんがタンクを持ってきてくれましたが、思ったよりデカイ。
まずは諸味を移すタンクを設置するためのスペース作り。
写真右手に並ぶ黄色タンク(今年2月仕込み濃口)
木桶(今年2月仕込み再仕込み)・白タンク(塩水調整用)を移動さるため、
まずは中の諸味を汲み出します。
リフトで動かせるといいのですが、
残念ながらうちのは500kgまでしか運べません。
再仕込み 諸味
使ってない白タンクに、とりあえず仮で移す。
濃口(12水) 諸味
ほんとは、もうひと夏越えた状態を見たかったのですが、スペースが無いので、
同じく今年仕込んだ木桶の濃口(11水)へ分配。
空になったので、いったん外へ移動。
空いたスペースで、まずはタンクの洗浄。
水タンクとして使われていたので、綺麗でにおいなども無くいい状態です。
洗浄後、ブロック、板を敷いて設置。
板の無駄な部分がスペースの効率を悪くするので、形に合わせてカット。
そして、諸味を混ぜてから、いよいよ移動。
うちの諸味は固いので、終わる頃にはすっかり夜でした。。。
疲れてグッタリでしたが、仕込みをできる環境になったので、ホッとしました。
今季は11月に1本、2月に1本、仕込む予定です。
次、この桶が空く時は、強制的ではなく自然な形で空くように、
売ることも少し必死になって頑張ろうと思います。
毎年仕込みがしたいので。
1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。
ミツル醤油醸造元
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カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
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麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
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5
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諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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