醤油の知識
木桶と吉野杉と木取の技術

「木取りの仕方が違う」と言われることがあります。つまり、木桶に使われる木材は、木の切り出し方が一般的な住宅用建材と異なっているのです。
上の写真は丸太の断面を写しています。中心部分は色が濃く、外側は白く仕上がっています。この部分は「赤味」と「白太」と呼ばれ、その境界線にあたる部分を「白線帯」といいます。白線帯は繊維の密度が高いため、木桶に液体を入れた際の漏れにくいとされ、木桶にはこの白線帯をしっかりと含むように、丸太から一枚の板を切り出す技術が求められるのです。

実際、板材を見ると、一枚の板に「赤味」と「白太」が絶妙なバランスで含まれていることがわかります。ただ、この部分を意識して丸太から板を切り出す作業は非常に困難。1本の丸太から取れる板の枚数が限られる中で、他の部分を無駄にしないためにも、高度な木取り技術が重要になります。
そんな「木桶と吉野杉」をテーマに、先日の木桶サミットでの奈良県吉野町の石橋 輝一さん(吉野中央木材)と辻 健太郎さん(辻木材商店)によるトークイベントの動画が公開されました。司会は箍細工職人の門之園 知子さん。大木を切り倒す時に水が噴き出る様子や、ヘリコプターで搬出する様子も紹介されています。
他にも吉野杉と木桶の関係については以下の記事にまとめてあります。
吉野杉の魅力を探る①:木桶職人が語る良材の条件
https://www.s-shoyu.com/knowledge/knowledge-10282


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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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