醤油の知識
060|大活躍の機械
2年目の仕込みということもあり、大きな問題もなく坦々と進んでいます。
基本的な作業は去年と変わらないのですが、
今年はとある機械をゲットしたので、かなり作業性がUPしました。
その機械は、これ。切り返し機。
この切り返し機は、米麹を作る時に使われる物です。
蒸米に種を切って山状に堆積するのですが、翌日切り返しという作業を行います。
以前は手作業で米粒をばらばらになるよう崩していたのですが、一度の製麹量が倍にまで増えたので、中古で見つけて購入しました。そして、当初からこれを醤油の出麹でも使おうと考えていました。
完成した醤油麹は締りが強く、きれいに崩すのに手がかかります。
しかし、ちゃんと崩れてないと諸味の状態になっても固まった状態で、塩水が浸透せずに部分的に発熱したり腐敗することがあります。
機械の構造は、中心の棒の付いたディスクが回転して、崩れた米粒が飛ばされて金具と金具の間を通る物だけ(崩れた米粒)が下に落ちて行きます。ただ、これは米麹用の機械なので当然、米粒に合うように設計されています。
なので、購入した中古機械のお店にお願いして
醤油麹用に幅を広くした付け替え用の金具を作ってもらいました。
ザルで麹を塊のまますくって
切り返し機に投入→バラバラにほぐれた麹がパレットに入る→仕込み蔵へ運ぶ。
という、一連の作業がとてもスムーズにできました。
麹がきれいに崩れているから、塩水と合わせた後の撹拌も混ぜやすく、
麹と塩水が馴染むのも早かったです。
2年目の醤油は、1年目より美味しく出来るはずです!!
1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。
ミツル醤油醸造元
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2
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3
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4
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5
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諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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