醤油の知識
白醤油は、なぜ賞味期限が短い?
白醤油の賞味期限が短い理由
白醤油は色の淡さが特徴の醤油です。もちろん、醤油の中で最も淡く、赤色というよりは琥珀色。醤油のうま味も抑え気味で、素材を活かすことに集中特化している醬油です。日東醸造の蜷川泰輔さんは「塩以上、醤油未満」と表現されていて、上手なこと言うなぁ~と、関心した記憶があります。
そんな白醤油、賞味期限が短めです。6か月~8か月で設定されている場合が多く、対して、一般的な濃口醤油は12か月~24か月設定です。
その理由は「色の問題」。醤油は時間が経つほどに色が濃くなります。そして、白醤油は色の濃さも規定されています。そのため、時間経過で色が濃くなると、その規格から外れてしまうため、淡い色が保てる期間として、短めの賞味期限を設定しています。
淡口醤油や白醤油で重要視される色の規格
醤油の種類はJAS規格(日本農林規格)で定義され、色度の規格が設けられています。色度は数字が大きいほど淡い色を示します。上図で分かる通り、淡口醤油と白醤油は特に厳格に範囲が定められています。
醤油の保存方法と種類による賞味期限の違い
醤油の賞味期限は保存方法や種類によって異なります。ガラスビンや缶で保存された濃口醤油は24か月の賞味期限がありますが、ペットボトルでは18か月となっています。濃口醤油、再仕込醤油、溜醤油に比べ、淡口醤油や白醤油の賞味期限は短めに設定されています。
時間とともに変わる醤油の色
醤油は時間が経つにつれて、どの種類でも色が濃くなります。これは酸化やメイラード反応によるもので、特に白醤油や淡口醤油は時間が経つほどに色が濃くなり、最終的には定義を越えるため、賞味期限が比較的短く設定されています。
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醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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