醤油の知識
弓削多醤油100周年
2023年12月に弓削多醤油が100周年
世界的に見ると創業から、100年続いてる企業は珍しいようです。ただ、醤油業界の場合は200年以上続く蔵元が珍しくないばかりか、新規参入がほぼないので平均も高め。大正や昭和の初めころに創業したところが、そろそろ100周年というタイミングです。
そして、埼玉県の弓削多醤油さんが、2023年12月5日に創業100周年を迎えます。それに向けての取り組みが弓削多さんらしさを感じてしまうのです。
とにかくやってみる!の弓削多醤油
弓削多さんとの出会いはもう10年以上前。弓削多醤油が運営する「醤遊王国」という見学施設では、工場見学や醤油ソフトクリームなどを楽しむことができるのですが、2006年ののオープンは業界的にも先駆け的な存在。当時、醤油メーカーの工場見学は、小学校などの行事を除くと、ほとんどない状態だったはずです。新しいことにも挑戦しまくるという弓削多さんの姿勢が表れている例だと思います。
新桶の導入も早かった!
国産大豆での醤油づくりも早かったし、取引先から有機原料でつくったら?と提案されるとすぐに取り組むし、火入れをしていない生の醤油の商品化も早かった。そして、小豆島のヤマロク醤油さんがスタートさせた「木桶職人復活プロジェクト」にもいち早く参加。そこでつくられた新桶が、初めて島の外に出たのも弓削多醤油向けでした。
そんな弓削多さんの取り組む100周年事業。目玉となるのは、埼玉県の飯能杉を使っての新桶づくり。杉材の伐採からスタートして、10月に組み上げ予定です。他にも、弓削多醤油のスタッフの方のひとりひとりのメッセージ映像や、100周年記念のコンプラ瓶仕様の「木桶伝醤」も限定発売など、特設サイトに掲載されています。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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