醤油を楽しむレシピ集

そうめんつゆ

おいしいそうめんつゆの比率は?

愛知県碧南市の小笠原味淋の小笠原さんは「めんつゆは、だし:みりん:醤油=4:1:1で絶品!」と声を大にして主張します。

「特にうちの妻がつくるめんつゆは相当にレベルが高いですよ」と言われるので、それならばと、これからそうめんの時期を迎えるにあたり、複数の醤油で試食をしてみることにしました。

材料
だし 4
みりん 1
醤油 1
作り方
  • 1 昆布と鰹のあわせだしを用意する
  • 2 鍋にみりんを入れて火にかけ、アルコールをとばす
  • 3 だしと醤油を加え、弱火で2~3分煮て火を止める
  • 4 粗熱をとり、冷蔵庫で冷やす

まずは5種類の醤油で比較

白、淡口、濃口、再仕込み、溜の5種類の醤油に対して、昆布と鰹のあわせだしを用意して、みりんを火にかけてアルコールを飛ばしだしと醤油を加えます。比率は、だし:みりん:醤油=4:1:1です。

最初の予想としては、濃口醤油は無難に平均的な味わいになってくれて、そこを中心に白・淡口はだしの風味を活かせて、溜は濃厚なタイプになるのではないかと思っていました。

予想が大きく覆される

まずは白醤油。みりんに甘みがあるので、白醤油とあわせることでさらに甘さが増してくる印象。これはちょっと違うかも・・・。

続いて淡口。だしの感じがもっと前面にでてくるかと思っていましたが、みりんの甘さが強いように感じて、かけうどんのつゆとかであればすごくあいそう。ただ、そうめんのつゆと考えると、これも違う印象でした。

濃口醤油。だいぶバランスが取れてきた印象なのですが、醤油の感じも甘さの感じも強く感じ、とにかく全体的に強い感じがします。

「4:1:1の比率本当かなぁ?」と心配になりつつ、次は再仕込み。あれ、かなりアリかも。だしと甘みと醤油のうま味がよいバランスになってきました。

次の溜になると、さらにアリ。意外なことに溜が一番よかったです。ただ、全体的にもう一歩何かが変わればさらにおいしくなる気がして、何が足りないのだろうと考えていると・・・。出来立ての温かいまま味を比べていたことに気づき、いったん冷ましてみることに。

冷やすと印象ががらりと変わる

温かい時は全体的にみりんの甘さが前面に出てきていたのですが、冷やした後はその甘さが必要以上にでてこない。全体がしっかりとまとまってきました。淡口も濃口も温かい時と比べるとおいしくなってるのですが、依然として溜がおいしいことは変わりませんでした。

よくよく考えてみると、小笠原さんの愛知県は溜の主産地でもあって、刺身には溜が落ち着くとも話されていました。確かに溜など濃いめの醤油だと「4:1:1」がちょうどよい印象です。

濃口醤油のベストな比率は?

では、濃口醤油を活かせる比率はどうだろうと、みりんの量を減らして、だし:みりん:醤油=4:0.5:1にしてみると明らかに醤油のしょっぱさが強い。この路線ではないなと、みりん:醤油=1:1を固定してだしの量を増やしていくと、5:1:1にしたときにかなりしっくりときました。

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思ったほどだしを活かしきれていない印象。かけうどんのつゆとしてならちょうどよいかも。
だし:みりん:醤油=5:1:1の比率でつくるとちょうどよいバランスになります。甘みもきちんと感じてまろやかな印象。
百寿がもつ特有の香りもほのかに残ります。冷ますととくに良さが際立ちます。
溜ほど濃くならずにしっかりとしたうま味のバランス。
溜をベースにするなら、だし:みりん:醤油=4:1:1。めんつゆに溜は濃すぎるのではという心配はご無用。そうめんを食べ続けてもおいしさが長続きします。